上手な支援の方法 
 本人も家族も自分自身を助け 自分の人生に価値観を見いだせるように日常生活を送りましょう
 
支援・対応を実践していくには、調べて、知って、自分の中で完成度を高めていきます。
完成度を高めるには、体験者から聞いたり、支援をもらったり情報を得ることが必要です。自分が使えると思ったら、どのタイミングでどのように使っていくか考えて実践します。実践して相手の反応を見て、うまくいかなければ工夫して再度実践していきます。この繰り返しをずっと続けていくことで、親の支援力、対応力が養われていきます。


   


摂食障害は、総じて慢性疾患です。
病の仕組みを知り対処することで
解決できることが多くあります。





   
 経過はさまざまですが、おおむね7割越えの人たちが良い経過をたどります
 

身体的リハビリ と 心のリハビリ
骨折は、骨をつなぐまではドクターが治療をします。そのあとは理学療法士や作業療法士が
歩けるようにするためにリハビリに付き合います。日常生活は家族が支援します。
心が折れたときはどうでしょう。折れた心をつなぐまでがドクターです。家族が共に生活する場で、日常生活を送るためのリハビリに寄り添ってくれる専門家がいません。

☆心のリハビリを家族が担っています。


病を発症したことにより日常生活を送ることが困難になります。病状が改善したとしても日常生活が回復するとは限りません。症状が無くならなければ日常生活を送ることができないわけではありません。日常生活に少し困難があっても、病状を持ちながらでも日常生活を送るための工夫をすることで前に進むことができます 


 


 家庭生活
安心、安全で自分が守られている感覚が重要であり、その感覚が信頼関係に繋がり
無意識の親子関係になります。

対人関係の基本
家庭生活の中で築かれます。築かれた対人関係を基に、社会で人と関わっていきます。 

回復へのステージ(段階表
 段階表12 ・ 対処方法を親が知る
 段階表 3 ・・・日常生活訓練、生活技能訓練がリハビリ
 段階表 4・・・自立への生活訓練・リカバリー・自らの体験の広がり

☆日常生活では、病状、心理的困難、ストレスはいつもあります。
 
・病状・・・  ドクターと本人で改善
・心理的困難・・家族と本人でお試しの行動(リハビリ)
・ストレス・・・リカバリー・本人と社会(支援者)家族を含め行動の継続

日常生活の中で、不安・心配・恐れ・恐怖の気持ちを少なくし、安心安全に自信へつなげるには
どうしたらいいのか本人と家族と一緒に考えて工夫していきましょう

                            伊藤順一郎先生相談会より一部抜粋


       日常生活を送るために必要な対処方法

 親子関係の修復 ・関係性の確立 ・ 安心安全の確保・守られている感覚 
・感覚の重要性
・信頼関係の無意識の感覚 ・強圧的なケア、過剰なコントロールはしない

 日常生活訓練
 〇家庭生活訓練  ・上手な自己主張 ・言葉、態度が攻撃的にならない
 〇社会生活技能訓練 ・行動の実験(お試しの行動)・行動の結果の振り返りと分析
・変化の段階に見合った目標と支援・状況によっては役割の交代
〇自立への生活訓練  ・社会参加 → 社会復帰

  家族の役割(主に母親)

  役割の重圧

役割の交代 ほどよい援助

  一緒に過ごす時間

小休止をとる

  援助の受け入れ方

病状の段階に見合った支援と目標

  ストレス・不安・鬱

穏やか 一貫性 思いやり

  病気に対する偏見

ネットワーク作り  仲間作り

  満たされない欲求

ケアのエキスパート 母親の専門家になる

 
 家族との関係

強圧的なケア。
過剰なコントロールをしない

兄弟姉妹関係は当事者に任せる

  病気に対する信念

正しい情報を集める


  病状の理解

攻撃的にならずに上手な自己主張
現状と結果の分析
問題解決方法
目標設定 お試しの行動

 


家族会に参加する前の親の状態

・相談できる相手、理解を得られる相手がいないため親の孤独感、孤立感が高まる。
・社会的視野が狭くなり、固定観念にとらわれた考え方が強くなり閉鎖的になっている
・摂食障害的思考や病気について知識がなく、本人との適切な関わり方ができない
・先が見えず疲労感と虚無感が強くなっている。
・自分が悪かったと自責感が強い

☆参加後の変化

・他の家族の話を聞くことで自分の体験と照らし合わせて、見えない部分に気がついた。
・自分と違う考え方があることを知り、自分の考えが広がった
・親子関係の問題だと気づく
・親子関係が依存的、不均衡であることに気づく。
・親がどのように支援をしていくかを知る
・子どもの考えを尊重するようになり、親子間のコミュニケーションが増えた
・他の参加者と話すことで楽になることを実感し、子どもも同じだと気づく。
・今目の前で起きている困りごとに対して具体的にどうすればいいのかヒントを得られた
・回復した家族、本人と接し回復するという希望が見えた。
・親が現状の問題、親子関係に気づき改善しようとすることが、子どもの変化に結びついた。
・根底に心理面の問題があることに気づき、親がどのように行動したらよいかを学び実践することが
 できるようになった

・具体的な対応方法を学べた
・病気に対する正しい知識や接し方の例を知ることができた
・子どもが困っている時にどう支えてあげらえるか考えるようになった
・段階を理解することで次の対応が見えてきた
・知識や情報を得るだけでなく、実体験に基づいた対応方法や工夫を学べた。
・孤独感が軽減された



活動
・家族会開催
・勉強会・WRAP(元気回復プラン)
・講演会 ・回復した当事者からのメッセージ・家族のリカバリートーク   ・個人相談  ・グループ相談会



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